オンラインでしか買えないCAROLINA GLASERのラベンハム?BEAMS 南馬越一義さん インタビュー

オンラインでしか買えないCAROLINA GLASERのラベンハム?BEAMS 南馬越一義さん インタビュー

オンラインでしか買えないCAROLINA GLASERのラベンハム?BEAMS 南馬越一義さん インタビュー

ミュージシャン、モデルとして2000年代前半から活躍しているMEGさんのブランドとして知られる[CAROLINA GLASER(カロリナ グレイサー)]。現在はセレクトショップの「BEAMS(ビームス)」との共同運営レーベルとなり、2018AWシーズンにラベンハムと始めてのコラボレーションモデルをリリースします。今回のコラボレーションについて、プロデューサーでもある「ビームス創造研究所」のシニアクリエイティブディレクター 南馬越 一義(みなみまごえ かずよし)さんに話を聞きました。

 

ビームスが[カロリナ グレイサー]をはじめた理由

2000年代前半から活躍し、現在はロンドンをベースにしているミュージシャン、モデルのMEGさんのブランドとして知られる[CAROLINA GLASER(カロリナ グレイサー)]。2006年から展開しているこのブランドは、2013年からはセレクトショップの「BEAMS(ビームス)」との共同運営レーベルとなり、現在は「オンライン限定」ブランドとして、独自のポジションを築いています。

デザインディレクションは変わらずMEGさんが担当していますが、「ビームス」の中でこのブランドのプロデューサー的役割を担っているのが、「ビームス創造研究所」のシニアクリエイティブディレクターの南馬越一義さんです。南馬越さんは「ビームス」でのキャリアも長く、ウィメンズのバイイングなどでファッション業界でもその名は知られている方。まずはMEGさんのプライベートブランドだった[カロリナ グレイサー]を、どのような経緯で「ビームス」が手がけることになったのか、お聞きしました。

「僕はMEGのブランドはもちろん知っていたのですが、どちらかというとミュージシャンとしてのMEGの方がよく知っていて、彼女の音楽も聴いていたんです。簡単に言えばファンですね(笑)。ビームスでは中川翔子さんのブランドである[mmts(マミタス)]などもやっていたので、それを知ったMEGが僕らにコンタクトしてきてくれたんです」

南馬越さんは、もともとメンズ色の強かった「ビームス」の中で、ウィメンズレーベルの拡充を担当されてきた方。[カロリナ グレイサー]が人気ブランドであったこともさることながら、次の時代のファッションブランドとしてのポテンシャルを感じたそうです。

「MEGはもともと『“森ガール”のカリスマ』なんて呼ばれていた存在で、彼女の服のファンの多くも彼女のフォロワーでした。でも近年はMEGも大人になって、ロンドンに拠点を移したりしたことで作るものも変わって来て、彼女と一緒に育ったファンも大人になっているし、より大人向けにしつつ、これまでとは違うブランドに育てたくなったんです」

「ビームス創造研究所」としてビームス社内でも常に新しいことを手がける立場にある南馬越さんが考えたのは、[カロリナ グレイサー]を「オンライン限定ブランド」としてリスタートすることでした。多くの店舗を持つ「ビームス」なのに、あえて「オンライン限定」にしたのには、SNSなどでも絶大な影響力を持つMEGさんのパーソナリティーや、ウェブをさらに盛り上げつつ、今後のオンラインとファッションの新しい関係を考えていた「ビームス」の意向とも合致していたからでもあるそうです。

 

[カロリナ グレイサー]が別注したラベンハム

[カロリナ グレイサー]はこれまで[CONVERSE(コンバース)]や[FRED PERRY(フレッドペリー)]ともコラボレーションをしてきましたが、初めてとなるアウターでのコラボにラベンハムが選ばれたのには、やはりMEGさんが現在ロンドンに在住していることも影響しているそうです。

「最近は1シーズンに複数のコラボレーションをやっています。MEGはいまロンドンに住んでいるので、イギリスからインスピレーションを受けることも多いのですが、そこでスタッフからも名前が出たのが、イギリスのアウターブランドであるラベンハムでした」

「ビームス」で長年バイヤーを務めて来た南馬越さんなので、当然ラベンハムについても深く知っていたそうですが、実際に最新のプロダクトを見て、以前よりもかなり現代的になっていたことに驚いたそうです。

「僕の中ではもっと堅いイメージだったんですよね。それが今回のモデルのベースになったものを見ても、シルエットなども今っぽくなっていたのでびっくりしたんです。もっとビジネスっぽいイメージがあったので」

 

オリジナルを大切にしながら、“らしい”別注アレンジを

国内で数々のコラボレーションや別注を行っている「ビームス」。南馬越さんもバイヤーとして多くのプロジェクトに取り組んで来ましたが、今回の別注モデルでもその経験を生かして、「ビームス」による「カロリナ グレイサー」らしいアレンジを施したそうです。

ベースになったのはラベンハムのインライン[PALGRAVE(パルグレイブ)]。ノーカラーのコクーンシルエットを採用したモデルで、上身頃はウール、下身頃はラブンスター生地のキルティングで、裏地にファーが施されています。

「どのブランドとコラボレーションする時も、『どこにウチらしさを入れるか』についてはすごく考えます。今回のモデルも完成したシルエットだったので、そこの良さは残しつつ、元のコクーンシルエットを少しだけビッグシルエットにしてボリューム感を出して、ラグランスリーブだったのをセットインスリーブに変え、あえて肩を落とし、ドロップショルダーにしています。あとはパイピング部分のコーデュロイをモールスキンに変えて、ポケットもパッチポケットにしたり、ディティールの面でも[カロリナ グレイサー]らしいカジュアル感を加えました」

[カロリナ グレイサー]は、現在のところオンラインのみの展開ですが、ポップアップストアなどでの展開も広がっているそうです。

「[カロリナ グレイサー]は、オンラインの中での広がりがあるブランドになっていますね。いまファッションの中にもどんどん新しいデジタルサービスが広がってきているので、思いがけず声をかけていただくことも増えましたし、逆にポップアップストアでの問い合わせも増えていて、つい最近は銀座三越でもポップアップをやりました。今回のラベンハムの別注モデルは目玉になるものなので、その反応も楽しみなんです」